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フィリピンでの妊娠生活記

  

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          フィリピンでの妊娠生活記〜一人目

妊娠初期

 結婚式をフィリピンで挙げ、日本での結婚の手続きをするために一人で帰国したのですが、帰国中に妊娠が判りました。

 妊娠が判った時に側に主人がいなかったことが寂しかったけど、主人には、健診でもらってきた超音波の赤ちゃんの写真を送ったり、電話やEメールなどで報告したりして、2人で赤ちゃんに会える日を楽しみにしていました。                                                        

 私は、期外収縮という心臓の異常が少しあるのですが、そのせいなのか、妊娠してからは、まだお腹がほんの少ししか膨らんでいない時から、少しでもきついパンツを履くと気持ち悪くなったり苦しくなったりするようになりました。
 きついブラジャーをしても、同じようになります。

 母に言ったら、「気にし過ぎなんじゃない?」と言われましたが、やっぱり気持ち悪くなるので、初期から妊婦用のでっかいパンツを履いていました。

 健診では、卵子が出た方の卵巣は腫れやすいとのことで、そのまま水が溜まって処置や、最悪の場合手術をしなければならないこともあるとかで、私も超音波で卵巣を調べてもらいました。

 すると、今回の妊娠では左の卵巣から卵子が出たそうなのですが、その左の卵巣に少し水が溜まっているとのことでした。

 しかし、大抵の場合はそのまま次第に小さくなって正常の大きさに戻ることが多いとのことで、毎週の健診で様子を見ていきましょうとのことでした。
 そして先生のお言葉通り、左の卵巣はその後次第に小さくなっていきました。

 結婚の届けを市役所に出すために必要な書類がフィリピンから届くのをひたすら待っていましたが、その後やっと書類が揃ったようで日本に送られてきて、市役所にも届け出ることができたので、妊娠4ヶ月の時にフィリピンに渡りました。

 これからマニラに永住することになるので、妊婦だというのに、かなりの荷物を持っていきました。マニラで手に入らないものも沢山あると思い、何もかも色々と持ってきちゃったけど、後から思えばこっちで買えた物も結構あったな、、、。

 私は妊娠が判った翌週からつわりが始まり、産むまで続いたので、飛行機に乗るのも怖かったです。途中で吐き気をもよおしたら大変なので、トイレに1番近い廊下側の席を取ってもらいました。

 マニラの空港に着くと、主人が心配そうに待っていてくれました。そして、ちょっと出てきたお腹を見て嬉しそうにしていました。

 前回会ったときにはお腹ぺしゃんこだったのに、その時はお腹がちょっとぽっこり出ていたので、なんだか見られるのがちょっと照れくさかったかも、、、。

妊娠中期

 今までは日本の病院で健診を受けていたので、マニラに来てまた病院探しをしなければなりませんでした。

 フィリピンでは、産婦人科だけではなくて、全ての科で各専門の先生が病院の診察室を借りて診察を行っているのです。ですから、「病院に診察を受けに行く」のではなくて、「○×病院に診察室を持つ△○先生に診察を受けに行く」という感覚です。

 こういうシステムだと、誰かからの紹介がない限り、中々先生を探すことができないので、ちょっと不便ですよね。

 でも、主人はフィリピン人なので、叔母さんなどから紹介してもらえたのでよかったです。当時から、私たちは現在も住んでいるマニラ首都圏の南の方に位置するパランニャケ市というところに住んでいたのですが、叔母さんから紹介された先生の診察室が入っていた病院はマニラ市という結構北の方にあったのです。

 でも、他に良さそうな病院を知っていた親戚もいなかったので、「じゃぁ、そこでいっか。」と軽〜く決めてしまいました。

 しかし、遠い病院に通い続けるのは、かなり大変でした。当時私たちはまだ車を持っていなかったので、ジープやタクシーのなどの公共交通機関を乗り継いで病院まで行っていたのですが、マニラ首都圏内はいつも渋滞なので、片道1時間半から2時間くらいは掛かっていました。妊婦には、結構つらかったです、、、。

 しかも、病院に着いても、予約を入れていても毎回かなり待たされます。

 例えば、診察時間が9時からとなっていても、先生は時間丁度には来てくれないのです。たいていは、10時以降に現れます。それが単に遅刻したのか、他に用事があったのかはわかりませんが、、、。(先生は、診察以外にも、入院している自分の患者さんの病室に毎日顔を出したり、自分が受け持つ妊婦さんのお産が始まった場合には、診察時間中であってもちょくちょくそっちの方に顔を出さなければならないので、そのせいもあるかもしれません。)

 時には3,4時間待たされることもありましたが、自宅からも結構な時間をかけて来ていたし、待ち合いロビーはエアコンがなかったので暑いし、ベンチは硬くておしりが痛くなるしで、結構大変でした。

 でもその時は、先生の秘書をやっていた看護婦さんが、「この人たちは遠くから来てずっと待っているから、先にやりますね。」と他の人たちに断って私達を先にやってくれたので、ちょっとそれまでの不満もふきとんじゃいましたけど、、、。

 そんな風に、フィリピンの病院では、産婦人科に限らず、小児科などの患者さんが多い科はかなり待たされるものです。

 妊娠中期には、超音波検査は一度もしませんでした。日本では、毎月超音波で調べてもらえるので、赤ちゃんの様子や成長ぶりが目で見えるので楽しいですよね。赤ちゃんの性別も、5ヶ月くらいから判ったりもするので、名前もゆっくり決められて、準備も早くからできます。

 フィリピンでは、超音波は通常初期に1回と後期(8〜9ヶ月頃)に一度の計2回しかやられてくれません。赤ちゃんに以上がありそうな場合は、じっくりと検査をするために再度超音波検査を受けることを勧められることもありますが。

 では、何故フィリピンでは殆ど超音波をやらないのかというと、超音波が赤ちゃんに良くない影響を与えるとされているからです。日本では、それ程大きな影響はないということで毎月やっていますが、それでも、妊婦は歯医者のレントゲンはやらない方が良いとか言われますよね。

 先ずは診察前の待ち時間中に先生の秘書兼看護婦の人が体重と血圧を測ってくれます。
 先生の診察室で行われる診察では、最初にちょっと先生と話したり、質問や体の調子などの話をし、例えば、ちょっと貧血でくらくらするとか、食欲がないなどと相談すると、その為の薬を処方してくれます。しかし、そこで先生から薬が出されることはなくて、先生は紙に薬の名前と必要な量、そしていつどのくらい飲むのかを書いてくれるだけです。薬は、自分で一般の薬屋さんで買うのです。

 日本は、必要な栄養をなるべく食事で取るよう言われますし、私もそれが理想的だと思うのですが、フィリピンは貧血だと言うと鉄剤が処方され、食欲がないと言うと食欲の出るビタミン剤が処方され、、、と、とにかく色々な薬を出されるのです。妊婦用の粉ミルクも飲むように勧められましたが、まずいしかなり高かったので、1缶限りで後は買いませんでした。

 そして、問診の後はマイクで赤ちゃんの心臓の音を聞き、触診をしてもらって、子宮頸部の長さや子宮口の硬さなどを確認し、お腹の上からも子宮を触って子宮の大きさを見てもらいます。

 私の先生は、見た目は普通のおばさんなのですがとても優しくて、触診の時など、いつも「スィートハート、ちょっと手を入れるね。」などと優しく声を掛けてくれました。

 他には、毎月ではありませんが定期的に尿検査と血液検査をするように言われますが、これもまた先生の診察室ではやってもらえないので、病院内のラボラトリーと呼ばれる尿検査と血液検査の場所へ行き、担当の先生が書いてくれた手紙を出して検査を受けます。検査の結果が出たら、検査の会計を済ませて診断書を持ってまた先生のところに行くので、あっちこっち行ってその度に待たされて、、、日本の病院が恋しくなります、、、。

 前にも書きましたが、私は心室性期外収縮という心臓の問題があって、心臓に問題のある人は出産が負担になって症状が悪化することもあるとどこかの本で読んだこともあって、一応先生に相談してみました。
 すると、心臓のエコーをやるように言われたので、先生が書いてくれた紙を持って先生に紹介してもらった同じ病院内の心臓の先生の診察室を訪ねました。
 そこで、上半身裸になって仰向けになり、胸や腕にペタペタ貼られて暫くエコーを取りました。(かなりの出費だった!)
 そして診断書を書いてもらってまた産婦人科の先生のことろへ、、、。
(待ち時間が多くてとても1日じゃ回れなかったので、後日また病院に行ったのです。2時間かけて、、。)

 すると、期外収縮の症状は軽いものだそうで、出産には問題ないと言ってもらえました。

 赤ちゃんの方は、5ヶ月に入る前から早くも胎動がありました。それと同時に、その頃からお腹もよく張るようになってきました。ちょっと散歩で歩いたりすると、すぐにお腹がキューっと硬く締まったようになり、触ってみると子宮のあるところがぽこんとボールのような形で出ていて、かなりの硬さでした。そんなに張りやすいと早産になるのかも、、、と恐れていましたが、全然そんな兆候もありませんでした。何であんなに張っていたのかしら、、、?

 つわりは中期なんだから治まってもいい頃なのに、私はほぼ毎日のように吐き続けていました。つわりを改善させる薬も出してもらったんですが、その薬を口に入れた時の味でも気持ち悪くなって、また吐いたりしていました。

 そして、私はもともとかなりの貧血症だったので、妊娠してからは立ち上がるたびにさーっと血の気が引いて目の前が真っ暗になり、座り込むといった風だったので、鉄剤も出されていたんですが、その鉄剤の味が一番吐き気を誘いました。

 外で歩いている時などに、突然貧血で目の前が真っ暗になることが何回かあったのですが、そんな時は必ず数分後にもの凄い吐き気が襲ってくるので、貧血と戦いながら、必死に歩いてトイレを探していました。そんな風だったので、一人で出歩くのは危なすぎて、いつも主人と一緒に出かけていました。

後期

 段々お腹が大きくなってきて、内臓が圧迫されてくると、
不快度が更に増していきます。
 よく、「妊娠生活楽しんでいました。」と言う方がいますが、私は、自分の体は妊娠に合っていないのかな?と思ったくらい、不快でした。
 つわりもいつまでも続くし、内臓が圧迫されて息苦しくて気持ち悪くなるし、、、。
でもとにかく、生まれてからこの不快が続くことはないんだから、
それまでは頑張ろうと思いました。

 その頃になると、うつ伏せは勿論できませんが、仰向けに寝てもお腹に重石が乗っているようで苦しかったので、横向きでしか寝られなくなります。私はもともと寝つきが悪いので、いつも同じ横向きの姿勢でしか寝られないとなると、、、しかも、内臓が圧迫されていることもあって、夜殆ど寝られなくなってしまいました。
 夫が横ですやすや眠っている間、何時間も何もすることなく、
ひたすら目をつぶっているのは結構辛いですよ。
 いつも朝方になってからやっと寝つけていたので、
10時とか11時くらいまで寝ていました。
でも先生からは、ちゃんと睡眠が取れていれば問題ないと言われました。

 そして、妊娠9ヶ月の時に、待望の超音波をするように先生から言われました。
そして、先生からの手紙を持って院内の超音波のところへ行ったのですが、
超音波の先生は結構冷たい感じで、
大きなお腹をぐりぐりやられました。かなり痛かった、、、。

 先生に、「赤ちゃんの写真1枚下さい。」と言ったら、「あげるわよ。」と言ってくれたので期待していたんですが、ちょうど紙切れだったそうで、2枚だけ、、、、1枚は心拍の波の様子、1枚はどこが映ってるんだかわからないものでした。
 写真はそんなものしかもらえませんでしたが、
実際の超音波では性別ははっきりと“女”とわかりました。

 そろそろ出産が迫ってきた9ヶ月の頃、先生から、出産の希望を聞かれました。

 私は立会いを希望しましたが、その病院では、分娩室などの設備上の問題で、立会い出産はできないとのことでした。

 そして、心臓のことがやはり心配で、本には、陣痛の苦しみはかなり心臓にも負担になると書いてあったので、大事をとって無痛分娩をすることにしました。
 無痛分娩は、日本ではできる病院も限られていますが、フィリピンでは病院で出産できるくらいのお金を持っている人ならみんながするものになっています。
 しかし、無痛分娩をするには、事前に麻酔の先生を決めておかなければならないのです(産婦人科の先生が紹介してくれます)。

 日本では、妊婦さんは太らないように体重管理をしますが、フィリピンではとにかく食べなさいと言われます。(昔の日本みたい?)
 周りのフィリピン人の妊婦さんは、み〜んなぷよぷよしています。

 でも、私は最後までつわりに悩まされていたのでまったく体重が増えず、先生から「次回までには、何とかして体重を増やしてきてね。」と毎回言われ続けました。
 妊娠中は、妊娠前よりも痩せてしまったかも、、、。

 そんな痩せた体だったので、お腹の皮も薄くて、夫からは、大きなお腹がぱーんとはじけちゃいそう、、とか、落っこっちゃいそう、、、とか言われていました。
 私も、ちょっとでもジャンプするのは怖くて、階段なんかもお腹押さえて降りないと、本当にお腹が落っこちそうでした。

 日本では、お腹が大きくなったら妊婦帯を巻いて保護しますが、ここフィリピンでは暑くてそんなことはできません。やっている人もいません。本で読んだことがあるのですが、シンガポールで妊婦帯を巻いた人は、あせもで真っ赤になってしまったのだとか、、、。

 なので、私はいつも手でお腹を下から支えていました、、、。

 出産も間近になり、ベビーベットも出して、日本の母から送ってもらっていた布おむつ(フィリピンの布より、やはり日本の布の方が吸い取りがいいです)を自分で縫ったりして用意し、いつでも病院に行けるように、入院用のバックを用意しておきました。

 日本の母も生まれる頃を見計らって来ることになっていたので、予定日当日の便で数ヶ月前から予約を入れておいていました。
 本当は、生まれて数日のことろで母が来てくれたらいいなぁと思っていました。
 出産前に着いちゃったら、出産のとき分娩室にも入れないし、ずっと待たせてしまうのはかわいそうだし、、、などと心配していましたが、こればっかりは心配してもどうにかなる訳でもないし、赤ちゃんが出てきたいと思う時を待つしかないと思いました。

 そして、いよいよ待ちに待った赤ちゃんがやってきます!

 

出産体験記に続く  

   


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